ワニの薬用効果 その2

ワニの薬用効果  その2

第180回

揚子江ワニの薬用効果


「本草綱目」より、
ダ竜(揚子江ワニ)
ダ(揚子江ワニ)という字は、その頭、腹、足、尾の形を、象(かたど)ったものである。
この「ダ」という字は、これ以外に使われない文字で、
  説明しにくい文字です。
じっと眺めていると、ワニに見えてきます。まさに、象形文字です。
ワニは、眠るのを好み、いつもは目を閉じている。
力は極めて強く、よく、江の岸に巣穴を掘る。
ワニを捕獲するには、100人で巣穴を掘った時には、100人で引きだす。
1人で巣穴を掘った時には、1人で引き出さねばならない。
そうでなければ、引き出して捕獲することが出来ない。


ワニの巣は、極めて深い。漁師は、縄の先にエサをつけて、穴に入れて探る。
ワニがエサを飲み込むのを待って、徐々に引き出す。
ワニは横にはよく動くが、上には飛び上がれない。
その鳴き声は太鼓のようであり、夜は更(夜更け)に応じて鳴くので、
  ワニ太鼓(ドコ)といい、またワニ更(ドコウ)という。
村人は、その鳴き声で、雨を占う。
南方の人は、その肉を珍奇なものとして、嫁迎えの結納品とする。

ワニの鱗甲
修治:酥であぶる、または、酒で炙って用いる。
気味:酸、わずかに温、小毒あり。

痔には、ワニの皮と骨を焼いて灰にし、空腹時に服用する。
症状が、悪化している場合には、それに、鶏冠花、白礬(ハクハン)を粉にして加える。

ワニの肉
気味:甘い。小毒あり。
主治:腹中の固まり状のもの、悪性のデキモノ。

さて、揚子江ワニは、本草綱目においては、鱗部の中の、竜類のひとつです。
竜類は全部で9種類です、
鱗部というのは、ウロコのある動物の総称です。
魚、蛇、龍、ワニ等を含みます。
昔の分類法ですから、今とは違います。

このような点などをとらえたりして、
本草綱目は、非科学的だと非難する人がいます。
確かにそういう点は、あります。
しかし、400年も前に、書かれたものです。
多少の間違いは、仕方ありません。
当時の世界で、薬物学としてだけではなく、これほど優れた博物誌はありません。

私なんかは、面白い分類法だと思います。
そう思いませんか?

画像



(上の図は、ダの字。右から2番目は、ダの字そのもの。
右の字は、縦に引き伸ばしたもの。こうすると、ワニにそっくりでしょう。
李時珍の述べている通りですね。
漢字が象形文字であることを、思い出させられます。
その他の3文字は、金石文字。)

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