ザリガニの胃石は、薬になる

東北ザリガニの薬用効果  その1

 第175回

ザリガニの胃石は、薬になる

ザリガニと言うと、アメリカザリガニを、真っ先に連想するでしょうが、

  あれは外来種ですから、薬用についての経験は見当たりません。

今回は、東北ザリガニ(Cambaroides dauricus)を取り上げます。

東北ザリガニは、東北の寒い河川、湖などに生息しています。

ザリガニは漢字では、蝲蛄と書き、

この蝲(虫+刺)は、蝲ラツは辞書にもあまり出てこない珍しい字です。

蝲ラツは、ラッパ(喇叭)のラツだといえば、

  そういえば、見たことがあるでしょう。少し違うけど。

喇蛄を音読みすれば、ラッコとなり、ザリガニっぽくないですね。

現代中国の簡体字では、刺蛄と書きます。  

江戸時代に描かれた「千蟲譜」栗本丹洲(くりもとたんしゅう)著には、

ザリガニCambaroides japonicus の図が有って、胃石についてもふれています。

図で見ると、アメリカザリガニの大きくないのに似ています。

「奥州の南部、津軽の谷川に多い。最近では、蝦夷に多い。

  喜んでアトズサリする。それ故にサリガニという。」

「蝦夷方言では、シャリカニという。

冬の間、冬眠しているものの腹に、白い石があるものもあり、ないものもある。」

「拉姑、別名蝲蛄。サリガニ、シサリガニの略語である。」

ザリガニの名称の由来と、胃石について、述べています。

なお、栗本丹洲は、江戸幕府の医官で、

  本草学(薬物学)の一環として、蟲の研究をしたと、

  前書きには書かれています。

しかし、本草学的な記載は少なく、生き物そのものに興味があるようです。

さて、ザリガニが虫類かどうかですが、やはり虫類薬です。

虫偏の漢字名ですし、「千蟲譜」にも収載されていますから。

足があるから、蟲ですね。

 

「動物本草」  楊倉良先生、斎英傑先生 主編、中医古籍出版社 2001年

 「中国海洋湖沼薬物学」学苑出版社、玉賈海先生編著、1995年

の二つに、東北ザリガニ(東北刺蛄)の薬用についての

   記述がありましたので紹介します。

その両方に、図がモノクロで載っているので、

   色は分かりませんが、アメリカザリガニと形は良く似ています。

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