メマイ、耳鳴りには、ヤドカリが効く。

ヤドカリの薬効
第67号

メマイ、耳鳴りには、ヤドカリが効く。

ヤドカリは、生薬名では、寄居虫(ききょちゅう)といいます。
虫という字が入っています。
また、ヤドカリは、カニとエビの中間の形をしています。
蟹(カニ)にも蝦(エビ)にも、虫偏がありますね。
ということで、今回は、ヤドカリを取り上げました。

「動物本草」(楊倉良先生、斎英傑先生 主編。中医古籍出版社。2001年)より寄居虫(ききょちゅう)
学名は、Diogenes edwardsii de Haan   和名 トゲツノヤドカリ

採集炮製:海水が引いた後、岩の間から捕捉する。
      新鮮なまま、または乾燥させて用いる。
功能主治:活血散オ。オ血腹痛、メマイなどを治す。

古今の効果のある処方

◎眩暈(メマイ)耳鳴りを治す
生きているヤドカリ(寄居虫:ききょちゅう)5匹。
酒で寄居虫(ききょちゅう)を、炒めた後、氷砂糖を加え、水で煎じる。
1日2回服用する。
出典:「中国動物薬」吉林人民出版社。1981年

「虫類中薬与効方」( 張金鼎先生、鄒治文先生 主編。中医古籍出版社。2002年)より

ヤドカリ(寄居虫:ききょちゅう)は、一種類ではなく、多くの種をふくみます。
殻を除いた、体全体を、生薬とします。

「本草拾遺」に、初出。
採集炮製:海水が引いた後、岩の間から捕捉する。
      殻を取り除いて、新鮮なまま、または乾燥させて用いる。
性味帰経:性は温。味は甘。肝と腎に帰経する。
功能主治:活血化オ。オ血症、メマイなどに用いる。
用法用量:内服、5〜10gを、煎じる。
     または、加熱して乾燥させて研いで粉にする。
     外用、酢でといて、患部に塗る。

効果のある処方
1、寄居虫散(ききょちゅうさん)
組成剤型:ヤドカリ(寄居虫:ききょちゅう)5匹。
     加熱して乾燥させて研いで粉にする。
功能主治:活血化オ。瘀血による腹痛に用いる。
用法用量:黄酒に入れて服用する。
出典:中国薬用海洋生物
(エビっぽい味のする、お酒といった感じですね。)
2、寄居虫糖煎(ききょちゅうとうせん:ヤドカリシロップ)
組成剤型:ヤドカリ(寄居虫:ききょちゅう)6〜9g。
      酒でヤドカリ(寄居虫:ききょちゅう)を、炒めた後、氷砂糖を適量加え、水で煎じる。
功能主治:補腎、清眩、止暈。メマイ、耳鳴りに用いる。
用法用量:上記の量を、1日2回。
出典:中国薬用海洋生物

以上のことからヤドカリは、メマイ、耳鳴りに効果があるようです。

メマイや、耳鳴りは、西洋医学では、治すのが難しい病気です。
とくに、耳鳴りは、有効な治療法がありません。
周囲の人で、耳鳴りのある方に聞いてみてください。
治療を受けても、さっぱりよくならない、という答えが、大部分でしょう。

しかし、漢方薬、生薬では、ある程度の効果があります。
私の薬局でも、100%ということは、あり得ませんが、
   耳鳴りにある程度効果のあるのがあります。
ヤドカリも、生薬ですから、耳鳴りに効果があってもおかしくありません。