ヤママユ(天蚕蛾)の薬用効果

虫ブログ  薬になる虫たち
  第24号
ヤママユの薬用効果について、
「薬用昆虫の文化誌」渡辺武雄先生著(東京書籍)に、
記載されていたので、中国語の文献を調べてみました。

ところが、出てきません。
中国語では、ヤママユを、天蚕、山蚕とも言い、
日本とほぼ同じです。
Web上でも、糸を取るための経済昆虫としては出てきますが、
   薬として用いられてはいないようです。
してみると、ヤママユを薬用とするのは、日本独特のようです。

日本での民間療法を、
「薬用昆虫の文化誌」より紹介します。

接骨:繭を黒焼きにし、
   ヤマノイモをすりつぶして練り合わせたものは接骨に効果があり、
   患部にこれを塗り、その上を柳の柔らかい枝で巻く。
百日咳:サナギと繭を黒焼きにして内服する。
湿疹:サナギと繭を黒焼きにして、胡麻油で練って合わせる。
癰疔(ヨウチョウ):サナギと繭。(用法は、記載なし。)
小児の疳:幼虫、サナギ、成虫を焼いて食べる。
小児の解熱:幼虫を煎じて飲ませる。

さて、なぜ中国では、薬用とされなかったのかを、考察してみました。
◎蚕の方が、手に入り易い。
◎中国でも天蚕蛾を使ったみた人々はいたでしょうが、
   蚕の方が、薬用効果が高い。
◎白きょう蠶(ビャッキョウサン:蚕の幼虫が白キョウ菌に感染して死んだもの)の、
   効果が特に優れているので、天蚕蛾を使う必要がない。
◎日本での薬用は、主に黒焼きであり、
   黒焼きは日本で独自の発展をした。

といったようなことから、
中国ではヤママユが薬用とされず、
  日本では薬用とされた、と 推定します。

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